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小児の白内障

■白内障とは
何らかの理由で、眼の中のレンズ「水晶体」が濁ってしまう疾患です(図1)。加齢が原因の白内障が最も多く、一般的には老齢期に手術をすることが多い疾患です。
■子どもの白内障とは
子どものうちに水晶体が濁ってしまったものを小児白内障と呼びます。白内障になった原因がはっきりしない「特発性」のもの、家系に小児白内障の方がいるような「遺伝性」のもの、ダウン症候群や代謝性疾患などの「全身疾患」に伴うものなどがあります。特発性では片眼の白内障のことが多く、遺伝性や全身疾患が原因のものでは両眼の白内障が見られます。生後すぐに白内障が見られる場合には先天白内障と呼ばれ、早期に手術を要します。
■治療の方法
点眼や内服・注射などの治療法はまだ見つかっていません。現在は手術をすることが唯一の治療方法です。ただし、手術をすると、調節障害(老眼)が出ますし、コンタクトレンズや眼鏡などの使用が必要になるので、視力障害の程度やお子さんの視力が必要な状況などを総合的にご両親と検討して、手術するかどうか決めることになります。したがって、お子さんの眼や、身体の状態によっては手術をしないことを提案する場合もあります。
生後すぐからの先天白内障に手術を行う時期は生後4週からと、早々に手術の準備を進めることになります。生後3か月を過ぎると手術の効果がほとんど望めなくなるので、お子さんの眼に違和感(瞳孔が白い、斜視がある、眼振がある、視線が合わないなど)を持ったり、小児白内障の家系であったりする場合には、できる限り速やかに眼科を受診することが肝要です。
比較的大きくなってから発症された発達白内障では、その時の視力の状況を見ながら手術の時期を決めて行きます。
■眼内レンズ
通常、大人の白内障手術では「眼内レンズ」を移植して術後の視力を維持しますが、小さい眼には眼内レンズが大きすぎて、術後にトラブルを起こす原因になることがあります。目安として、生後1歳未満のお子さんには合うレンズがないことが多く、術後にはコンタクトレンズや特殊な眼鏡で視力の発達を促すようにします。
■手術後の弱視治療
小児白内障では、手術をしてもすぐに視力がのびることはありません。むしろ、術後の弱視治療にかなり力を入れて取り組まないと有効な視力を獲得できません。眼内レンズの有無にかかわらず、ご家庭で行っていただくのは、眼鏡の常用やコンタクトレンズの着脱、健眼遮蔽(良い方の眼をパッチで覆って悪い方の眼を訓練する。片眼例の場合に多い)などです。

図1 白内障による白色瞳孔
水晶体は、くろめの中心の瞳孔の奥にあります。このくらい濁るとすぐに異変に気が付くことができますが、部分的に濁っている場合には瞳孔の異常は見られず、斜視や眼振で異常に気が付くこともあります。なお、くろめの表面が濁っているものは白内障ではなく「角膜の病気」をご参照ください。

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