さまざまな眼の病気

チャージ(CHARGE)症候群

■はじめに
チャージ(CHARGE)症候群は、胎児の発生過程で必要な遺伝子(8番染色体上のCHD7)の機能不足が原因で起こる先天異常症候群です。特徴的な主要症状をもち、頭文字(CHARGE)をとって病名がつけられました。性差はなく、発症頻度は2~3万人に1人といわれています。
・ C: coloboma of the eye コロボーマ(眼組織の部分欠損)
・ H: heart defect 先天性心疾患
・ A: atresia of the choanae 後鼻孔の閉鎖
・ R: retardation of growth and/or development 成長や発達の遅れ
・ G: genital and urinary abnormalities 外性器や尿路系の異常
・ E: ear malformation and/or hearing loss 耳の形態異常や聴力障害
■眼症状
眼の合併症は約80~90%にみられます。網膜・脈絡膜、視神経乳頭、虹彩(茶目)などの組織の一部が欠けており、コロボーマといいます。眼の発生過程で、胎児期にできた切れ込み(胎生裂)が完全に閉鎖しないために起こります。両眼性の網膜脈絡膜・視神経乳頭コロボーマが多く、左右差を認めることもあります。また、眼球の大きさが全体的に小さい小眼球症や、小角膜のことがあります。
視力障害の程度は、コロボーマの大きさによって左右され、視力が正常に発達する例から光がわかる程度の重症例まであります。通常は大きな網膜脈絡膜コロボーマを合併しているため、眼振(眼の揺れ)があり、視力0.3 未満の弱視となりますが、黄斑部が形成されている場合には、弱視訓練によって視力が向上します。
網膜脈絡膜コロボーマは下方に位置するため、上方視野が欠損し、視野の問題から、仰向け背這いをすることが多く、頭の位置を変えるなど、それぞれの子ども特有の姿勢で物を見ることがあります。また羞明(しゅうめい:まぶしさ)を感じることがあります。
■治療・管理
しばしば強度近視・乱視などの屈折異常をきたすため、適切な眼鏡を常用して視力を伸ばす訓練を行います。羞明が強い場合は、遮光眼鏡やひさし帽を使用します。また網膜剥離などの重篤な合併症を起こすことがありますので、全身的な診察・管理とともに、定期的に眼科検査を受ける必要があります。

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