小児眼科を専門とする医師

全国において、小児眼科診療を専門に行っている医師の一覧が、掲載されています。

  1. 小児眼科を専門とする医師
  2. ここに掲載を希望される医師の方々へ

お知らせ 一般の皆様へ

外傷

■はじめに
小児眼外傷は眼科外来でしばしばみられる病気で、小児の片眼失明原因の上位を占める重要な疾患です。
性別では特に行動活発な男児に多い傾向があります。
■原因
小児の場合、成人にはみられないような受傷機転によって受傷することがあります。例えば、誤って転倒することで手に持っていた鋭利なもの(箸、鋏など)が眼に当たってしまい、角膜(黒目)や強膜(白目)を貫いてしまうこと(穿孔性眼外傷)、精神発育遅延や重症のアトピー性皮膚炎にともなう自傷行為による外傷もあります。成人例と同様にスポーツによる外傷もみられます。
特に幼少のお子さんでは本人の訴えがはっきりせず、誰か目撃した人がいないと受傷時の状況がよくわからないことがあります。
■診断
一般的な眼科検査(視力検査、眼圧検査、顕微鏡を使った眼内の観察など)をまず行います。幼少のお子さんでは検査・診察になかなか協力してもらえないことがありますので、視力が測定できないこともあります。
また、診察は場合によっては診察用ベッド上で体を押さえて診察したり、場合によっては鎮静剤服用後の睡眠中に診察を行ったりすることもあります。眼内に異物が入っていることが疑われると超音波検査やCT撮影、レントゲン撮影が必要なこともあります。
■眼外傷の種類、症状と治療
角膜(黒目)や強膜(白目)の全層が傷害されるものと表面の一部のみに傷害がとどまるものに分類されます。前者には鋭利なもので眼を突いてしまうような穿孔性外傷、眼内に異物が飛び込んでしまうもの(眼内異物、交通事故によるフロントガラスの飛入など)、強い打撲によって眼内の圧が上昇し、強膜が破裂するようなもの(眼球破裂)が含まれます。一方、後者には眼球打撲や外傷による傷が角膜や強膜の表層にとどまるものが含まれます。
穿孔性眼外傷や眼内異物は比較的受傷時期や機転がはっきりとしていて、かつ、視力に大きな影響を及ぼすものが多い傾向があります。これらの疾患では、場合によって、創を縫合する、あるいは眼内の異物を摘出するといった処置を行います。また、傷害が水晶体に及ぶと水晶体が混濁(外傷性白内障)し、水晶体を摘出しないといけないこともあります。さらに奥の硝子体や網膜に傷害がおよぶと硝子体手術と呼ばれる硝子体を除去するような手術を要する事もあります。
傷害が角膜や強膜の表面のみにとどまる場合は点眼や眼軟膏で様子をみることもあります。
眼球打撲(鈍的外傷)では網膜振とう症と呼ばれる打撲による網膜のむくみや網膜出血が生じることがありますが、多くの場合、様子をみて自然回復を待ちます。打撲の程度が強いと網膜の外側にある脈絡膜に傷害が生じ、傷害された脈絡膜の内側にある網膜機能が低下して視力低下、視野障害(見える範囲が狭くなる)を来すことがあります。また、打撲によって網膜に穴(裂孔)ができて手術が必要な網膜剥離となったり、網膜の中心部(黄斑)に網膜の裂け目(外傷性黄斑円孔)ができたりすることがあります。なお、黄斑円孔では手術を要する場合があります。
一般的に眼外傷の重症度はさまざまで、傷害に対してどのように治療すべきか一概に言うのは難しいと思われます。眼科専門医を早めに受診されることをお勧めします。ことに、幼少のお子さんは訴えが少ないので、受傷した場所をよく確認してください。まわりに壊れた物が落ちていた場合、眼球や眼窩の中に刺さっていることもあるので、注意が必要です。

前のページに戻る