小児眼科を専門とする医師

全国において、小児眼科診療を専門に行っている医師の一覧が、掲載されています。

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睫毛内反

■はじめに
睫毛内反(しょうもうないはん)とは、まぶたの皮膚が多いことによって、まつ毛が内向きに押されて角膜(いわゆる黒目の表面)と結膜(いわゆる白目の表面)に接触している状態です。睫毛内反のほとんどは生まれつきのものです(先天睫毛内反)。鼻が低く、左右の眼の間隔が広い東アジア人では、もともとまぶたの内側の皮膚が多いので、乳児期には内側の下まぶたによく観察されます。乳児期にはまつ毛が細く弱いので、睫毛内反があっても、角膜や結膜に重篤な症状を起こすお子さんは少なく、顔面の成長とともに自然によくなることがほとんどです。しかし、日本人では先天睫毛内反の数%の人は自然治癒せず大人になるまで持ち越すといわれています。まつ毛が太くなってきた幼児期には、角膜と結膜の表面にびらん(表面の細胞の脱落)が生じ、長期間持続すれば、角膜が混濁したり、乱視をきたしたりします。
■注意すべき症状
顔つきは両親に似ますので、両親のどちらか、または血族の方に睫毛内反に対する治療を受けた方がいれば、乳児期からまぶたやまつ毛の状態を観察しておく必要があります。また、眼がうるんでいる、充血しやすい、目やにが出るなどの症状があれば眼科を受診することが勧められます。睫毛内反のお子さんは目に違和感があるので、よく目のまわりを擦ります。また、角膜びらんがひどい時には強い光が痛みを引き起こしますので、外に出た時に目を細めたり、カメラのフラッシュを嫌がったりします。そして、まつ毛を角膜にできるだけ接触させないように、顎を引いたり、顔を回したり不自然な姿勢を示すことがあります。しかし、多くのお子さんはまつ毛が目に触っていることに慣れてしまっているので、自ら症状を訴えることはほとんどありません。したがって、保護者から「目がゴロゴロしないか」「まぶしくないか」など、問いかけることが必要です。
■治療・管理
睫毛内反の程度と、角膜の状態で治療が選択されます。幼少期で軽症なら、自然治癒を期待して経過観察が選択されます。それに対して、角膜びらんがひどい時やまぶしい、痛いなどの症状が強い時には、手術治療が行われます。手術は、まつ毛の向きを変えることを目的に行われますが、まぶたの結膜側からまつ毛近くの皮膚へと糸を通し、結び目を皮膚の下に埋め込む方法(通糸埋没法)と余分な皮膚を切って取り除く方法(皮膚切開法)があります。
また、強い乱視があり、視力の発達が遅れてしまう危険がある時(屈折異常弱視)には、眼鏡をかける必要があります。まぶたの異常は見た目の問題だけでなく、視力にも関係しますので、手術の有無にかかわらず、眼科医による経過観察が必要です。

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